「孤高の人」という言葉は、理想を高く持ち、孤独でも毅然としていられる人に対しての褒め言葉として、使われます。感受性が豊かであるほど、人付き合いに気持ちをすり減らしてしまい、「孤高の人になりたい」という願望が生まれやすいようです。
何かに秀でていて、「孤高の人」でも、周りが慕ってくれて寄ってきてくれるのならいいのですが、本当に一人ぼっちである場合は、平然としていられませんよね。
それは、悲しいかな、人は一人では生きられるようにできていないからです。
どんなに強い人でも、どんなに変わっていると言われる人でも、友だちの多い人をうらやましく思ってしまう瞬間があるのではないでしょうか。
「私はこれでいいのよ」と強がってみても、友人と楽しそうに過ごしている人に嫉妬を感じてしまうのではないでしょうか。
それはやはり、「他者と関わりたい」という、誰しもが持つ気もちから私たちも逃れられないからなのです。
「でも、私は人付き合いがうまくできないし」「人といると疲れるから嫌だ」。
感受性の強い方は、神経をすり減らしてしまうため、あえて人と距離を取り自分の殻にこもってしまうかもしれませんね。
自分の好きなことに打ち込めている間はいいのですが、その努力が成果としてあらわれない時にガクッときてしまいます。また、職場、子どもの学校関係、趣味のサークルなど、人と関わる機会はとても多く、避けてばかりいられないのが現実です。
そう、「人間関係」は、生きていく上で重視せざるを得ない事柄なのです。
それなら自分の個性は変えずに、人が寄ってきてくれる自分になれたらいいですよね。
感受性が強くても、人付き合いが苦手でも、友だちをたくさん作れる方法をお伝えします!
◇どうして人付き合いが苦手なのか
人付き合いが苦手な人に多いのは、「人といると緊張してしまう」「何を話していいか分からない」という悩みです。愛想よくしようとしているのに、なぜかうまくふるまえない、ということが多いのです。
それは、「自分がどうふるまえば良く見えるのか」ということに意識が使われているからです。
嫌われたいと思ってふるまう人はそうそういません。「好かれるようにするにはどうしたらいいか」というある意味、自分に高いハードルをもうけているため、人といる間常にふるまい方に気をとられて疲れてしまうのです。そのわりに、相手はそっけなかったりするので、がっかりしたり、自分自身のふるまいに充足感が持てなかったり。
相手と別れた後に、「自分のどこかが悪かったかな~」といつまでも気に病んでしまいます。
そんなあなたは、相手の誕生日にはちゃんとメールしたり、こまめに連絡を取ったりする優しい人なのではないでしょうか。
だけど、相手からの反応はうすい...。すると、「人なんて信用できない!やっぱり一人がいい!」となってしまいますよね。
実はあなたのその行為の裏には、「こういう風にふるまっておけば、相手に良い人と思ってもらえるかも」という気もちが働いています。なので、相手の反応がうすいと、敵意を持ってしまい、「もう、いい!」と、簡単に相手からそっぽをむきたくなってしまいます。本当の信頼関係が築きにくいのです。
◇人はいっしょにいたい人を選んでいる
人は、身近に置いておきたい物、一緒にいたい人を無意識に選んでいるといわれています。それは、持っていると嬉しくなる物、いっしょにいて心が落ち着くor楽しい気分になる人です。
たしかに、無口でも、人付き合いが得意でなくても、人が寄ってくるタイプの人っていますよね...。
「自分から積極的に話しかけているのに」「どうして自分だけは、相手にしてもらえないんだ」。
そんなもやもやした気もちになることが多い場合、ちょっと目線を変えるだけで、あなたも人が寄って来る人になれます。そう、思い立ったその日から!あなたの感受性を無理になくそうとしなくても。逆に、感受性をいい方向に活かして、好かれる人になれるのです。
◇人に選んでもらえる人になるには
感じやすいあなたは、今まで「どうふるまえば、相手に好印象を持たれるか」ということに意識が集中しがちだったと思います。それでうまくいかないと、その人のことが苦手になり、避けてしまうということもあったのではないでしょうか。
あなたの持ち前の感受性を、「どうすれば相手が喜ぶか」という一点にのみ使うのです。
これだけで、人間関係は劇的に変わります。急には人付き合いが上手にはなりません。相変わらず緊張をしたりどぎまぎはするのですが、「相手がこうすれば喜んでくれるかな」「こういう言い方をすればいいかな」と意識を他者に向けるだけで、会話が自然とはずんでくるのです。今まではとぎれがちだった会話なのに、相手はもっと話したそうにしてくれます。
そう、相手はあなたが自分に関心を向けてくれていることを無意識に感じ取っているのですね。「人の気」ってすごいんです。
相手が喜んでくれることで、あなたの心も嬉しさでいっぱいになり、人とのつながりで味わえる充足感で満たされるようになるのです。
◆まとめ
「ぼくはうじうじしているから、人に好かれないんだ」「どうせ私なんて」。人付き合いでうまくいかないことが続くと、自分自身にも自信がなくなってしまいますよね。
「私は好きなことに熱中しているから大丈夫」と強がっていても、それがうまくいかない時は、ズドーンと気分が落ち込んでしまいます。そう、どの分野で仕事をするにしても、生きている限り人間関係から逃れられないのです。逆に仕事で成功している人は、「どうすれば相手が喜んでくれるか」ということに意識を集中させている人ばかりなのです。
それならば、考え方を変えて、「人から好かれるようにふるまう」ことを意識してみませんか。最初は人に媚を売っているようでいや、と感じるかもしれません。しかし、相手が喜び、もっと自分と話したいと思っていることを感じる時ほど、生きがいを感じることはありません。
もともと人から好かれない人なんていません。誤った考え方が、好かれる人になることを邪魔しているのです。
「意識を自分から他者にうつす」
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