まだまだあどけない表情の年中さんや年長さん。だけど、言葉や体はぐんと発達する時期です。そして、言葉のきつい子や暴力的に見える子が出てきます。
我が子が元気がないので聞いてみたら、「いやなことを言われている」「よくけとばされる」など、いじめとしか思えないようなことをされていて、親がびっくり!というケースがあります。
しかし、園に聞いても、「ちょっと言葉がきついかもしれません」とか「ちょっと力が強いので」とあまり問題にしてくれず、親の認識と違ってはがゆい思いをしたりします。
そんな時、親は子どもが困っているということを、どのように先生に伝えたらいいのでしょうか。園として真剣に考えてくれる、具体的な言い方をお伝えします。
◇「心が傷つく子がいたら、それはいじめなんです」。
ちょっとした言葉も、積み重なれば、言われた方にとってはいじめになります。先生は「気がついたら注意してます」と言いますが、強い子はちょっと注意されただけでは気にしません。そのうち陰でするようになり、それがエスカレートします。我が子が何度も嫌なことをされるようなら、「心が傷ついていたら、それはいじめなんです!絶対許さないという態度でのぞんでください」と毅然と伝えましょう。先生もハッとなって真剣に向き合ってくれるはずです。
◇「相手の子やその保護者に対して、わだかまりが生まれてしまいます」。
先生が嫌うのは、被害にあった子の親が、直接相手の子やその親に注意すること。園で起こっていることにしっかり対処していないということになりますし、親同士の関係がこじれることを心配するからです。
「園がきちんと子どもたちに対応してくれないと、私が相手の子や親に対してわだかまりを持ち続けてしまいます」と伝えてみましょう。
相手の親に直接文句を言いたくなりますが、やはり親のいないところで起こったことに対しては、相手の親も対処しようがありません。自分の子に聞いてくれても、子どもは「やってないよ!」と返すはずで、そのままうやむやで終わってしまうでしょう。そして、相手の親はこちらに対して悪感情を持ってしまう可能性も高いのです。
相手の親と円滑な関係を保つためには、しっかり園で対応してもらうしかない、と先生に分かってもらいましょう。
◇「園内で善悪をしっかりつけられるのは、先生しかいないんです」。
小学校中学校のいじめと違って、言葉も知恵もまだまだ発展途上の園児たち。だけど、いじめの芽は確実にこの頃に出てきています。先生の対応が甘いと、「何をやっても大丈夫」と親の前ではしない陰湿なことをやってのけます。
「善悪の区別があまりついていないこの時期だからこそ、先生が厳しく身につけさせる必要があるのです」と訴えてみましょう。
いじわるをする子の親が注意しない親かというと、そうではなかったりするんですよね。しっかり「今のはあやまりなさい!」と言ってくれたり。だけど、強く言う人が園にいないと分かると、強い子は平気でお友だちを傷つけるようなことを言ったり、してしまうことがあります。
「そういうことを絶対に許さない環境」が園内で必要です。
◆まとめ
幼い子どもを持つと、悩みも色々出てきます。
「元気がないな」と気になると、子どもに聞いてみたくなりますね。その時、「〇〇ちゃんに嫌なことをされている」と言われて、冷静でいられる親は少ないのではないのでしょうか。
子どもは自分の気もちをうまく表現できませんし、先生に遠慮して言えない子もいます。我が子の「小さな心の大きな痛み」を園の先生たちにしっかり伝え、感じ取ってもらうことが大事です。そして園には、「いじめらしいことは、一切許さない!」という態度を取ってもらわなくては、問題はなくなりません。
現場の「見て見ぬふり」がどれだけの悲劇(小学生中学生の不登校や自殺なども含め)を生んできたかということを考えると、親は小さなことでも遠慮をせずにしっかりと園や学校と話し合わないといけないと思いますね。
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